01
「 汝、星 の 如 く 」
凪良 ゆう

【2023年本屋大賞受賞作】
あなたと生きる、その痛みごと。
瀬戸内の島で育った暁美と、母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂。ともに家庭に恵まれず、心に孤独を抱える2人は互いに唯一の心の支えとなり恋に落ちる。そして夢を掴むために上京する櫂と、母のために島に残る明美。そんな2人が15年という歳月の中ですれ違い、ぶつかり、過酷な運命に翻弄されていく。
わたしは愛する男のために人生を誤りたい。
ー 本文より
絶望、依存、孤独。壮絶な人生のなかで生きる、あまりに切なく美しい、愛と選択の物語。
2026年10月、横浜流星さんと広瀬すずさんのダブル主演で映画化されます。
02
「 清 浄 島 」
河﨑 秋子

救える命があるならば、
諦めてなるものか!
昭和29年初夏、動物学者の土橋は日本海最北の離島 礼文島へ赴任する。島の出身者から相次いで発見された「エキノコックス症」を解明するためだ。米粒ほどの寄生虫が引き起こす謎の感染症は人間を死に追いやる。島民を救うべく奮闘を続けるが、島外への流行拡大を防ぐため、ある重く苦しい決断を迫られるー。
たとえ今後エキノコックス研究と対策の確立がうまくいったとしても、島を離れて2度と立ち入る機会がなくなったとしても、この島で自分が何をしたのか、何が失われたのか。それは、絶対忘れす刻んでおかなければならないのだ。
ー 本文より
命と向き合う研究者の葛藤と、強い信念を描く長編小説です。
03
「 飛 族 」
村田 喜代子

【第55回谷崎潤一郎賞受賞作】
朝鮮との国境近くの離島にたった二人で暮らす92歳と88歳の老女。かつては漁業で栄えた島だが異国の船がやってきたり、激しい気候変動にも見舞われる。しかし二人は島を離れない。そんな二人の、過酷な自然や死と向き合いながらシンプルに力強く生きる姿を描く。
島に生きるということ
海に生きるということ
そして、老いていくということ。
空と海、魚と鳥、生と死のあわい。死を恐れることのない生死観と、「国境離島」に生きることをテーマとした離島インフラや過疎化、高齢化などの問題についても考えさせられる作品です。
04
「 島 の エ ア ラ イ ン 」上下
黒木 亮

「俺は必ず天草空港から飛行機ば飛ばすけん!」
天草ゆかりの知事のリーダーシップのもと、悲願でもある天草空港の建設計画が動き出す。議会の反対派や地権者の説得を数年がかりで行うも、厳しい採算性や航空不況で就航してくれる航空会社は見つからない。
そんな中「7人のサムライ」と呼ばれる職員たちは、自前で航空会社を立ち上げるという異例の挑戦に踏み切る。
人口約15万人の熊本県天草市が、たった一機の飛行機で自前の航空会社を立ち上げ存続させるまでを描いた異色の実名ノンフィクションノベルです。
05
「 島 の 先 生 」
モトイ シゲキ

鹿児島県のとある小さな離島。教師として働く千尋は、都会の傷を癒す「島留学」を通して様々な問題を抱える子供たちの心に寄り添い、立ち直らせていくことで学校や島の人から絶大な信頼を得ていた。しかし、彼女自身もまた人には言えない過去を抱えて生きていた。
自分のやったことは消すことはできないけど、もう一度生きるチャンスをこの島でもらったの。
ー 本文より
「家族とは何か?」「教師とは何か?」を問いかけながら、子供も大人もそれぞれの葛藤を乗り越え成長していく姿を描いたハートフルストーリーです。
06
「 ひ き な み 」
千早 茜

小学校最後の年を過ごした島で、葉は真以に出会った。からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に姿を消してしまう。そして20年後、ネット上で真以を見つけた葉はたまらず会いに行く。大人になった彼女たちが選んだ道とは ー。
自分で進むと決めたなら、進むしかない。
瀬戸内海の離島と東京を舞台に、女性として生きる葛藤や傷ついた少女たちの深い絆と成長を描いた現代を生きる全ての女性に贈る物語。
07
「 港 た ち 」
古川 真人

長崎県のとある離島。お盆を迎え、久しぶりに島に集まった古川家の面々。90歳を超える祖母を中心に集まる一族の一年間を、芥川賞受賞作「背高泡立草」に連なる5篇の物語で描かれる。
島に帰ろう。家族の声を聞きに。
句点や独特の文体に方言を用いた会話文も多く難しさも感じるが、生者と死者、そして記憶の継承が「声」と「港」という比喩を通じて家族の集いや死者たちの声が交差する世界が描かれており、じわじわとその世界観に引き込まれていくような、そんな作品です。
08
「 青 い 海 の 宇 宙 港 」
川端 裕人

僕らの忘れられない一年が始まる。
小学6年生の 天馬駆は親元を離れ、宇宙遊学生として大型ロケット発射場がある多根島で1年間過ごすことになる。自然豊かな島での暮らしや仲間たちとの交流、ロケット打ち上げを通じた挑戦を通じながら、足元から宇宙へと視野を広げていく子供たちの成長を描いた青春宇宙小説です。
あのロケットは、すごく遠くまで旅をする。
じゃあ、僕はどこまで遠くにいけるんだろう。
ー 本文より
09
「 切 羽 へ 」
井上 荒野

かつて炭鉱で栄えた静かな離島。画家の夫と穏やかな日々を送る小学校の養護教諭のセイの前に、ある日新人教師として赴任してきた石和が現れる。夫を深く愛していながら次第にどうしようもなく彼に惹かれていってしまうセイ。やがて二人は、これ以上は進めない場所へと向かってゆく。
夫以外の男に惹かれることなんてないと思っていた。
彼が島にやってくるまでは...
「切羽」とはそれ以上先へは進めない場所のこと。宿命の出会いに揺れる男女を描く官能的で大人の恋愛小説です。
10
「 ラ イ オ ン の お や つ 」
小川 糸

【2020年本屋大賞ノミネート作品】
人生の最後に食べたいおやつはなんですか?
若くして余命を告げられた雫は、瀬戸内のレモンが香る美しい島にあるホスピスで残りの日々を過ごす。ここでは毎週日曜、入居者が生きている間にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫は人生の集大成となる最後のおやつを選べすにいた。しかし島での人々との関わりや温かい交流を通じて自身の死と向き合い、これまでの人生や家族への想い、そして生きることの尊さに気付いていく。
いつかはこの命が尽きるのだから、
それまでは目一杯、この人生を味わおう。
ー 本文より
”命の終わりと向き合う”という少し重く感じるようなテーマだが、自分自身のこれからの人生を改めて考えさせられるとともに、日々の生活が愛おしく感じられるようなあたたかくなるような、そんな不思議な作品です。
以上、離島を舞台に描かれたおすすめ小説10選の紹介でした。
気になるものがあれば、ぜひこの機会にお手にとってみて下さい♩