雨の日こそ白谷雲水峡へ 屋久島の苔の魅力と神秘の森

白谷雲水峡 七本杉


” ひと月に35日雨が降る ”

林芙美子著書の小説「浮雲」でこう表現されたことで有名な屋久島。
言葉通り、屋久島はが多く降ります。

でもわかってはいても、いざ旅行時に雨だとやっぱりテンション下がるし、晴れに越したことはないですよね。(ジメジメするし、青空ないと写真映えないし傘って面倒だし。。)

しかし!
雨だからと言ってがっかりするのは早い!!

なぜならここは、
雨の日にこそ、その魅力が一層 輝く場所だからです。

そんな苔の森、「白谷雲水峡」の魅力をお伝えしたいと思います。

魅力 その1
自身のペースに合わせた森歩き

白谷雲水峡を流れる清流。


ご存知の通り映画「もののけ姫」の舞台となったことで有名な白谷雲水峡は、樹齢1000年を越える「屋久杉」や、屋久島の「原生的な緑の森」を鑑賞できる場所としてとても人気の観光スポットです。
コースは主に3つに分かれていて、一番人気の太鼓岩往復コースで約5時間、一番短い弥生杉の周遊コースで約1時間。

https://o-senyakushima.netより

1日がかりの縄文杉トレッキングと比べても、自信の予定や体力に合わせて屋久島の森を堪能することができるんです。

朝一で登ればお昼過ぎには戻ることも可能なので、午後はドライブや温泉に行ったり、帰りの船や飛行機の前に森歩き なんてこともできちゃいます。

魅力 その2
雨で輝く森の「 苔 」

白谷雲水峡の雨の滴が滴る美しい苔。


白谷雲水峡の見所といえばやはり、緑の美しい森の苔。屋久島には、日本に存在する1600種類の苔のうち、約600種類もの苔が生息しているそうです。

綺麗な水に湿気の多い渓谷である白谷雲水峡は、苔にとって最高の環境であり屋久島の中でも最も苔が綺麗に見える場所なんです。

白谷雲水峡の美しい苔の森。


もちろん、晴天の日の山歩きは最高に気持ちが良いです。
心地良い風が森を吹き抜けて、木々の間から木漏れ日を感じて、川の流れる音を聴きながらのトレッキングは心身ともに癒されることに間違いありません。

しかし雨の降る白谷雲水峡は、またガラッと雰囲気が変わります。

白谷雲水峡。雨の日は霧も出てまさに神秘の森。
白谷雲水峡。

森全体が雨を喜んでいるかのように、滴でより一層 緑の鮮やかさを増す苔たち。
白いにみるみる覆われていく森はまさに神秘の森そのもの。
雨による深い霧が、森の神々しさをさらに掻き立ててくれるのです。

雨の白谷雲水峡。秋は苔と紅葉のコントラストが美しい。
紅葉が緑の苔に映える(10月

雨の日の登山中は傘をさす方も多くいますが、多少の雨なら生茂る緑の森が傘になってくれるので全然気になりません。
むしろひんやりした空気が心地よく、輝きが増す緑の森の姿。こんなにも雨が似合うと思った場所に私は初めて出会った気がします。

白谷雲水峡
見上げれば森の傘
白谷雲水峡
雨で鮮やかさを増す苔

さらに雨上がりの瞬間に立ち会えたらとってもラッキー!
一気に晴れていく霧。森に差し込んで来る太陽の光。
その光が雨の滴に反射して、緑の苔の森は一層キラキラと輝いて見えるんです。

天気や季節でまるで違う世界を見せてくれる森。晴れの日は晴れの日の、雨の日は雨の日の良さがあります。
なのでこの森は、雨だからといって行くことをやめたりするのはもったいないんです。

行く度に新しい発見があり、行く度に違う景色を見せてくれる。何度でも行きたくなってしまう。

白谷雲水峡は、そんな不思議な森です。

白谷雲水峡。晴れた日は木漏れ日が気持ち良い。
木漏れ日が気持ち良い。

魅力 その3
間近に見れる屋久杉たち

白谷雲水峡も屋久杉。


日本一有名な巨樹 縄文杉は、現在は保護のために残念ながら少し離れた展望所からしか見ることはできません。
もちろん遠くから見てもその大きさ、迫力は圧巻ですが、白谷雲水峡では樹齢1000年を超えた屋久杉を間近に見たり、触れたりすることができます。

ちなみに「屋久杉」とは...

屋久杉とは、屋久島の標高500m以上の山地に自生するスギのことを言います。

主に樹齢1000年以上のものを「屋久杉
1000年以下のものを「小杉」と呼びます。


それでは白谷雲水峡の屋久杉を少し紹介します。

1、二代大杉(にだいおおすぎ) 

二代大杉

樹高32m、幹周り4.4m。もはや全然カメラに収まりません。笑
この二代大杉は、一代目の切株の上に二代目が成長した杉で、一代目の切り株はほとんど腐ってしまったため根の部分がこのように空洞になっています。

屋久島知識!

切株に新しい木が育つことを「切株更新(きりかぶこうしん)」と言い、屋久島の森をつくる世代交代の特徴です。

2、 くぐり杉

白谷雲水峡、くぐり杉。

樹高 22m、幹周り 3.1m。
名前の通り木の根のトンネルをくぐることが出来る屋久杉です。

倒木をまたいで根を張った後に、その倒木が腐り果てトンネルのようになったそう。

3、七本杉(ななほんすぎ)

白谷雲水峡、圧倒的存在感の七本杉。

樹高 18m、幹周り 8.3m。多くある屋久杉の中でも圧倒的存在感の七本杉です。

もう、見て下さいこの苔感!!!
木の上の部分に七本の枝が伸びていることからこの名前が付けられたそう(現在は六本)
いつ何度見ても、この堂々とした姿はたまらなく格好良いのです。

屋久杉には一本一本 ユニークな名前がついています。その名前の由来なんかを考えながら歩くのも面白いかもしれません^^

魅力 その4
「苔むす森」そして絶景の「太鼓岩」

白谷雲水峡、苔むす森。
苔むす森

白谷雲水峡には、まさにもののけ姫のモチーフともなった森 「苔むす森」があります。
まるで絵に描いたような、幻想的な苔の美しい世界を見ることができます。

そして多くの人が目指す白谷雲水峡のゴールは絶景の「太鼓岩」。
白谷雲水峡内で唯一の広がった景色を見渡すことのできるスポットです。ここは天気のいい日に限りますが、まあまあな傾斜を登りきるとこんな絶景のご褒美が待っています。

白谷雲水峡、太鼓岩からの眺め。天気の良い日は屋久島の山々が180度見渡せる絶景。
安房川や九州最高峰を誇る宮之浦岳、屋久島の深い森を180度眺めることができる

魅力 その5
更に深い森を歩く「原生林コース」

白谷雲水峡。


白谷雲水峡は3つのコースに分かれていると言いました。
多くの人が目指す太鼓岩は楠川歩道を歩くのが一番早いですが少し遠回りをして奉行杉など様々な屋久杉を見てまわる原生林コースがあります。
この原生林コースは白谷雲水峡の中でも苔が一番多く、樹齢1000年を超える屋久杉が多く鑑賞できるコース。
楠川歩道に比べて倍以上長くはなりますが、体力と時間に余裕があるならぜひ原生林コースを行くことをお勧めします。

白谷雲水峡、苔が最も綺麗な原生林コース。


こちらが原生林コースの写真。もう、完璧に絵の世界ですね。別世界に迷い込んだかような不思議な感覚になります。
白谷雲水峡はどこを歩いていても綺麗な苔を見ることができますが、やっぱりここ原生林コースは特に苔が綺麗だと思います。

白谷雲水峡の輝く苔


原生林コースをお勧めするもう一つの理由として、比較的人が少ないという点もあります。

白谷雲水峡は屋久島の中でもとても人気なスポット故に訪れる人は多く、ハイシーズンはどうしても渋滞が生じることも。

しかしこの原生林コースはハイシーズンであっても比較的に通る人が少ないので、屋久杉や苔の世界をゆっくりと存分に楽しむことが出来るんです。(人が少ない理由としては楠川歩道より距離も時間も長くなるのと、楠川歩道よりやはり多少ハードな為かなあと思います。)

完璧個人的な意見ですが、人の少ない朝一に楠川歩道から一気に太鼓岩まで進み、帰りは原生林コースでゆっくりと帰ってくるのがおすすめ。

ちなみに原生林コースは川を渡る場面が何度かあるので、雨の日の増水時には注意して下さい。

白谷雲水峡、原生林コース。
絵の世界に入り込んでしまった様な錯覚になる森


こうして苔の森を一人で歩いていると、雨の滴る音や緑や土の匂い、川の流れる音、自分の足音、風と森の囁き、苔や杉の感触。

五感が研ぎ済まれて、自分の体全体で森を感じられるような、不思議と心が洗われていくような、そんな感覚になります。

緑がこんなにも美しいと感じたのは、この森に出会ってからでした。

白谷雲水峡 七本杉
圧巻の七本杉

いかがでしょうか?
屋久島の緑を感じられる外せないスポットである白谷雲水峡。

雨の日でも晴れている日も楽しめる、美しい森です。
ぜひその神秘の森歩きを体感してみてください^^

ココに注意

雨の日にお勧めだと言ってはいても、あまりにも雨の量が多いと増水や危険を伴う場合があるので、入山自体が禁止になる場合もあります。
心配な時は必ず天気や入山状況を確認してから出かけるようにして下さい。


屋久島町公式サイト
http://www.town.yakushima.kagoshima.jp

白谷雲水峡にガイドは必要?
ベストシーズンは?

白谷雲水峡、苔むすきのトンネル。
苔むす木のトンネル

ガイド

必要か必要ではないかで言うと難しいですが、無くても全く問題はないです。
入り口でもらうマップや案内表示を見ながら進めば迷うことまずないです。

白谷雲水峡


ただガイドさんがいれば植物や苔の詳しい知識や、普段知り得ない屋久島の秘密をたくさん教えてくれるので、そう言った楽しみが欲しい方にはガイドをつけるのもおすすめです。
足がない方には、ホテルからの送迎もしてくれるので運転の心配もありません。

ベストシーズン

屋久島全体で言えることですが、一年を通してそれぞれに魅力があります。
4月〜6月は新緑が綺麗な時期。
4月の太鼓岩から見る山桜見事です!気温的にも涼しくてトレッキング向き。ただ梅雨の時期は特に雨が多くなります。

白谷雲水峡、太鼓岩から見る春の山桜。


7月〜8月は山の中は涼しくて歩きやすいけどハイシーズンになるので、人が最も多い季節。

9月〜11月は観光客も少し減り、比較的雨も少なく空気も澄んできます。緑の苔の絨毯に紅葉した赤い葉がとても美しく見えます。

冬の白谷雲水峡へは行ったことがありませんが、南の島と言えど山の中は雪が積もることも珍しくないそうです。登山慣れしていない人はあまりお勧めされない季節です。

白谷雲水峡、緑の苔に紅葉した葉が映える。秋の景色。
10月下旬撮影。

服装や持ち物は?

白谷雲水峡、さつき吊り橋
さつき吊り橋


白谷雲水峡での服装ですが、森歩きとはいえ登山道なのでそれなりに装備は必要です。

  • トレッキングシューズ
  • 吸水性の良いシャツ
  • 動きやすいスパッツ
  • レインジャケット

気候が変わりやすい山なので、防水性のある雨具は必ず持っていくか装備していくこと!

  • 昼食用のお弁当や水分
  • 甘いもの
  • 折り畳み傘
  • 必要なら簡易トイレ
  • 空のペットボトル


雨が強い時は意外にも軽い折り畳み傘をさしている人も結構います。雨の多い屋久島なので折り畳み傘は一本持ち歩いていると良いかもしれないです。
大事なカメラやケータイなどの防水対策も忘れずに!

ケータイはジップロックなどに入れておくと濡れる心配なしです!何かと便利なので数枚持っていると使えます。


トイレは駐車場近くと途中にある白谷小屋の2箇所のみなので、心配なら簡易トイレを持っていると安心です。
空のペットボトルは、湧き水を汲む用。屋久島の森の湧き水はどれも綺麗で飲むことができるので、機会があればぜひ一度味わってみては^^

レンタル品も充実の屋久島


屋久島は登山用品のレンタルも充実しています。

・登山用品は持っていない
・トレッキングシューズを持っていくのは大変だから借りたい!

そんな方は、現地で必要なものだけ借りるのもアリです。参考までにコチラ

レンタルの山下
https://yakushima-rental.com/rental/

山岳太郎ショップ
https://www.andes-k.co.jp

白谷雲水峡へのアクセス

白谷雲水峡入り口

1、路線バス


「宮之浦港」→「白谷雲水峡」35分【560円】
※安房や空港方面からだと「小原町」で反対車線の白谷線に乗り換えます。
「小原町」 →「白谷雲水峡」25分【500円】

バスは屋久島交通とまつばんだ交通の2種類があるのでそれぞれ時間は要確認。
帰りのバスも数が限られているので、必ず時間を確認してから山へ入るようにして下さい。

最新の時刻表、運賃はこちらからご確認下さい。
屋久島観光協会
http://yakukan.jp/trans/

2、レンタカー

宮之浦地区からだと山道を30分ほどです。山道は細く、対向車とのすれ違いはかなり大変な道もあるので運転にはご注意下さい!

駐車場は無料ですが、満車の場合は路駐になります。ハイシーズンには誘導してくれる方が常駐しているので指示に従って下さい。
運転に自信がない方は早めの到着がおすすめ。

3、タクシー

屋久島では流しのタクシーはないので、利用するなら事前予約必須です。

宮之浦からだとおよそ2800円。安房からはおよそ6890円。
※目安なので乗車場所により変動あります

入り口の受付で協力金の500円を払います。係員がいるのは8:30~16:30
この時間外にも出入りはできますが、日没までには下山するように!


以上、白谷雲水峡の魅力と基本情報をお伝えしました。
素敵な屋久島の旅になりますように^^

白谷雲水峡、秋の紅葉。
10月撮影

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