志々島の大楠

【志々島】樹齢1200年の大楠に会いにいく。神秘の巨木と島の絶景。

20.04.01

香川県三豊市
瀬戸内海に浮かぶ小さな島「志々島」

ここに島を守る
樹齢1200年の大楠があります。

島の守り神 大楠と、
志々島の美しい景色をご紹介します^^

志々島って、どんな島?


志々島は、香川県三豊市(日本のウユニとして有名な父母ヶ浜がある)の港から船で20分。
周囲3.8kmの小さな島で、移動は徒歩のみ。現在の人口は20人と、とても小さな島です。

志々島マップ

そんな志々島には、樹齢1200年の「大楠」が鎮座。最高峰の「横尾の辻」からは360°の瀬戸内海の美しい景色を見ることができます。

また、かつて”花の島”とも言われた島の花畑を復活させようと、島の方々によって時間をかけ手入れされた「天空の花畑」では、瀬戸内海越しの花畑の絶景が見れるととても人気がある島です。


志々島の守り神
「 樹齢1200年の大楠 」

志々島へ着くと最初に迎えてくれる「志々島へようこそ」という旗を持つブイで作られた黒猫。
最初に迎えてくれる

島のシンボルでもある樹齢1200年の大楠
志々島へ来たら、まずはご挨拶。港から30分弱で行くことができます。

島内は狭い迷路のような路地が続きますが、可愛い亀の看板がこうして案内してくれるので迷うことはありません。

志々島。大楠までの道のりは、この亀の看板が案内してくれる。

志々島は全体が山のようになっています。
大楠まではひたすら登り坂が続くので、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。

途中に置いてある登り用の杖は、自由に使っていいそうです^^

途中、自由に使って良い杖が置いてあります。
夏場は特にがすごいらしいので、ここで蚊取り線香も無料で貸してくれるのだそう。

翌日出会った島の常連さん曰く、死ぬほど刺されるらしいです
虫除けスプレーや長袖の羽織るものもあると良いです!


大楠への道のり。ふと振り返ると、こんな絶景のご褒美も♩

青い瀬戸内海。
ハートのベンチがすごく可愛いんです。


ようやく坂を登り終えると、今度は下り坂へ。
ロープを掴みながらゆっくりゆっくりと、足を進めていきます。

そしていよいよ樹齢1200年の大楠とご対面。

圧巻の姿の大楠

その大きさと迫力に、声も出ません。

中央の幹は周囲12m、高さ22.5m!そして20m以上もの枝が四方に伸びています。


土の中から枝が伸びている様に見えるこの神秘的な姿は、明治時代に起こった土砂崩れによって幹の下が土の中に埋まってしまったためだそう。
本来なら枯れてしまってもおかしくない状況にもかかわらず、たとえ幹が折れてもそこから新しい幹をまた伸ばし、強い生命力によって切られることなく長い年月をこの島で生き続けてきたのだそう。
今も島内外の多くのボランティアの働きによって、大楠を後世に残していくために様々な活動が行われているそうです。

龍のように四方に伸びる枝、空を覆い尽くす葉、引いても引いても到底カメラには収まりきらない圧巻の大きさ。
そして、神秘的な空気を纏った息を呑むような威厳さと、美しさ。

”ああ、 人ってなんてちっぽけなんだろう”

そんなことを思わずにはいられない大楠の存在感に、ただただ圧倒されます。

大楠の太い枝には、様々な木々が着床している
様々な木々が着床する大楠の枝。

大楠と過ごす不思議な時間。


「大楠にはね、手で触れて、たくさんパワー貰ってきたら良いのよ。その方が大楠も喜ぶから」

島の人に言われた言葉を思い出し、その大きすぎる幹にそっと触れてみます。

じーんと手に感じる生暖かさ。

”ああ この木も、自分も、生きてるんだ”
そう感じました。

そして全てを見透かされてしまいそうな怖さと、優しく守られているような安心感。

この場所には、本当に”木霊”のようなものが宿ってるんじゃないかと思ってしまうくらい、不思議な感覚と時間が流れている場所。

この場所で1200年という時を生きてきた姿。
偉大です、本当に。

ぜひその目でひと目見て欲しい姿です。

志々島の大楠。四方に伸びる枝は、地面すれすれ。

瀬戸大橋を見渡せる絶景ポイント
「 楠の倉展望台 」


そして志々島の見所は大楠だけではありません!

志々島の大楠の少し先を進むと、島の方達 お手製の「楠の倉展望台」があります。

目の前には高見島、天気の良い日には瀬戸大橋まで見渡すことができる絶景ポイント!

海を見ながらゆっくりと、贅沢な時間を過ごすことができます。

志々島。楠の倉展望台

旬の花で彩られる絶景
「 天空の花畑 」


かつては島全体に花畑が広がる「花の島」と呼ばれた志々島。
その花畑を復活させようと、地元の方が一生懸命に手入れをされてつくられている絶景の「天空の花畑」があります。

春の4月〜6月にかけては、なでしこや芝桜、マーガレット、きんせんか、紫陽花など、旬のお花で埋め尽くされる斜面。
花畑越しにみる瀬戸内海。
春限定のこの絶景をぜひ!

360°のパノラマ
島の最高峰「 横尾の辻 」

志々島の最高峰である、横尾の辻。360度瀬戸内海と周辺の島が見渡せる。


こちらもぜひ行って欲しい島の最高峰、「横尾の辻(よこおのつじ)」です。

大楠を少し引き返し、更に20分ほど登った所にあります。


島で一番高い所だけあって、360度瀬戸内海の島々を見渡せるそれはもう、絶景。

テーブルの上にはこんなほっこりするメッセージも^^

ようこそ志々島の頂上へ!
お疲れ様でした。
隣の机の引き出しの中にノートがありますので、
よかったら思い出のコメントを書いていって下さい。
✳︎ 皆様の人生が良き日々でありますように!!

隣には手作りの記帳台に一冊のノート。
訪れた人の旅の軌跡が詰まっています。


ハートのベンチに手作りの看板。
島の方達の丁寧で温かな管理がされていることがわかる、素敵な場所です。

夕暮れ時の景色も最高です。

志々島の最高峰、横尾の辻から望む夕陽。
横尾の辻から眺めた夕陽

カラフルで可愛い
「 世界一 小さな家 」

世界一小さな家と呼ばれる志々島のお墓。屋根がカラフルで可愛い。


島の海沿いを歩いていると一番に目を引く、このカラフルな集団。
可愛い〜と言いたい所ですが、これはお墓です。

亡くなった人を埋葬する場所と、お参りする場所を別々にする両墓制の習慣があった志々島。

土葬した上につくられた霊屋(たまや)と呼ばれるこの家が「世界一小さな家」と呼ばれ、今でも変わらずに残されているそうです。

志々島で昼寝をする猫
お墓の前でお昼寝ネコちゃん

島の休けい処「くすくす」と
島のアイドル

志々島の休憩所くすくす


築100年の古民家を改装してできたという島の人達の憩いの場といえば、志々島の休けい処「くすくす」。
ポストカードやマグカップなどの手作りのお土産も売っている可愛い店内です。

志々島の休憩処くすくす。島の人たちの憩いの場にもなっている
くすくすの店内

フェリー待ちの合間や島の人との交流にはとっておきの場所!

くすくすのオーナーさん、めちゃくちゃ良い人なので島で何か困ったらまずここへ。
島のあれこれ色んなお話しも聞けるかもしれません ♩


\ そして 朗報です! /

くすくすでランチが食べられるようになりました!


志々島は小さな島だけに、今まではどうしてもランチが食べられるお店がありませんでした。

しかしこの春より(2022年5月)、「くすくす」でランチが食べられるようになったそうです!

志々島カレーやホットサンド、日替わりの島でとれた野菜や魚をつかったくすくすランチなどなど。

改装されて2階スペースもできたようで、志々島観光がもっと楽しめるようになったこと間違いなしですね。

島のアイドル

くすくすの近くでは、島のアイドルであるヤギ達が夢中で草を食べる姿。とっても平和。

島では現在3匹のヤギを買っているそうで、くすくすにはオリジナルのヤギのマグカップも売っています。

志々島の休けい処「くすくす」
香川県三豊市詫間町志々島397
090-1598-5885
10:00~15:50(ランチ10:30~15:00) 不定休
※くすくすランチは2日前までの予約制

まとめ

志々島にあるみかんの木。もうすぐ収穫時だという。
みかんの木。もうすぐ食べ頃だそう



小さな小さな島だけど、
ふとした風景にほっこりする。

歩いているだけで
平和な時が流れている。

神秘の大楠にパワーをもらい
島の景色に癒されて
島の人たちの温かさに安らいで。

素敵な島時間を過ごして下さい^^

志々島観光のメモ

  • 坂が多いので歩きやすい靴で
  • 食糧や飲み物は島へ行く前に準備しておく
    (島内には自販機ありません!)
  • 夏場は虫除け必須
  • トイレは島に一ヶ所のみ(港の近く)
  • 困ったら休憩所くすくすへ
  • 大楠の見学はマナーを持って大切に

志々島への行き方

宮ノ下港からの連絡船
宮ノ下港

香川県の宮ノ下港から定期船で約20分(一日3便)
片道340円。最寄駅はJR詫間駅。
詫間駅から港まではコミュニティバスあり。
切符は船内に券売機があるので予約は不要です。

最新の情報は公式HPよりご自身でご確認下さい。

三豊市観光交流局

志々島。菜の花が綺麗に咲く
港の近くに咲く菜の花

-四国エリア, 志々島, 香川
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