「 八丈富士 」登山|山頂へと続く天空の道と、絶景のお鉢巡り

20.05.22

八丈富士登山。絶景のお鉢巡り


飛行機でわずか一時間弱で行ける
東京の南国リゾートの八丈島は

西の”八丈富士”と東の”三原山”の
二つの海底火山で形成されています。

今回は八丈島のシンボル”八丈富士”の紹介です。

海に浮かぶ富士山
八丈富士の絶景を味わう登山へ

昇龍園地から見た八丈富士
昇龍園地から見た八丈富士

富士山のような美しい円錐形をしていることからこの名前がついた八丈富士。
 しま山100選に選ばれ、標高854.3mと伊豆諸島では最高峰!離島の山では全国で6番目の高さを誇ります。
直径400m・深さ50mの火口の中にもう一つの中央火口丘がある二重式火山で、1605年の噴火以来 活動は停止しています。

八丈富士 絶景のお鉢巡り

登山口からお鉢巡りの分岐点までは階段が整備されていて登りやすく、360度のパノラマと太平洋と伊豆諸島の島々、断崖絶壁の火口に生い茂る樹木や池を見下ろしながら火口を一周することができる”お鉢巡り”は迫力満点です。

スタートはふれあい牧場から

八丈島 ふれあい牧場からみた八丈富士。
ふれあい牧場から見る八丈富士

登山口のある7合目までは空港から車で約20分で行くことが出来ます。徒歩でも可能ですが、その後の観光や効率を考えるとレンタカーやタクシーを使うのが◎
7合目まで来たら、最初は登山口近くにある”ふれあいの牧場”へ。ここはジャージー牛たちが放牧されていて、自由に見学ができたり海や島の街並みを見渡せる絶景スポット。これから登る八丈富士の姿もどーんと目の前に。
トイレや自販機はこの先ないので、準備はここで済ませておきます。

▪️ふれあい牧場
東京都八丈町大賀郷5627-1
誰でもトイレ有り
館内に自販機有り(9:30~16:00)

いざ八丈富士へ!
まずは1280段の階段を制す

登山口近くに数台車を停めるスペースがあります。(多い時は道路沿いにもずら〜と車が並んでいました)緑のゲートを通ったら、いよいよ登山開始!
といってもお鉢巡りの分岐点までは階段が整備されているので、まずは溶岩でできているという階段1280段をひたすら登っていきます。

日陰はほぼ無く炎天下の中だとこれがなかなかきついですが、登っていくほど途中の景色はとっても綺麗なので時々振り返ることも忘れずに。

八丈富士登山。振り返ると三原山。
東山の三原山も見えてくる
八丈富士登山。階段とスロープ。
階段と並んでスロープも整備されてる
八丈富士登山。八丈ブルーが美しい。
八丈ブルーが美しい

八丈ブルーの景色にも癒されつつ、階段を登り終わって平坦な道を100mほど進むと、登山口から1時間弱でお鉢巡りの分岐点へと到着です。

八丈富士分岐点に到着!

山頂はもう少し先にあるので、天気に問題がなければこのまま時計回りに火口の周りを一周するお鉢巡り(約1.6km)へと進みます。

八丈富士山頂へ。天空の道をいく

ここで目の前に飛び込んでくるダイナミックな火口と生茂る緑の絶景に早くも大興奮!
空と海とのコントラストが美しく、カメラに収まりきらない想像以上の迫力に思わず声が出ます。

二重火山の美しい八丈富士の火口中心部
火口の生茂る緑と池を見下ろす

中央火口丘には小さな池がいくつもありますが、真ん中に見える池にも行くことができるんです(それは後ほど)

山頂へと続く”天空の道 ”

八丈富士 天空の道

火山というと伊豆大島の三原山のように黒っぽい石やザレた道を想像しますが、八丈富士は生い茂る緑がとても綺麗なんです。

八丈富士、美しい天空の道を行く

そんな緑で美しい稜線は、まるで空へと繋がっているように見えることから”天空の道”とも呼ばれるそう。
そう表現されるのも納得のいく景色です。

八丈富士。絶景のお鉢巡り。天空の道

所々ガレ場や岩がむき出しになっていたり大きな亀裂があったりと、足元注意の看板も見逃さないように。
ちょっぴりワイルドな道を進んでいくと、分岐点から約15分ほど(お鉢巡りの約3分の1)で三角点を発見。

八丈富士、山頂の三角点。

854.3mの八丈富士山頂へ到着です!

八丈富士山頂で小休憩

数人は座れるスペースがあるので絶景を見ながらしばし小休憩も。

絶景のお鉢巡りを進む

八丈富士山頂付近から海に浮かぶ八丈小島を眺める。

天気が良ければ海に浮かぶ八丈小島も見えてきます。
映画「バトル・ロイヤル」のロケ地にもなった無人島です。

八丈富士山頂から三原山を望む

また島の東側に聳える三原山、真ん中に滑走路もくっきり。左が底土港のある三根アリエ、右が八重根港のある大賀郷エリア。そして手前右の黄緑の部分が最初に立ち寄ったふれあい牧場です。

八丈富士。絶景のお鉢巡り

片方に青い海と島の街並み、もう片方には壮大な火口を眺めながら歩くなんとも贅沢なお鉢巡りです。

八丈富士。絶景のお鉢巡り。天空の道を歩く
振り返っても美しい景色

稜線の先には美しい八丈ブルーの海。
山頂からこの広い大海原を見渡せるのは、島の山だからこその景色なんですよね。

八丈富士登山。絶景のお鉢巡り。

一周しながら360°どんどん変わっていく景色。
東京にいることなんて忘れてしまう様な絶景を、目に焼き付けます。

八丈富士。絶景のお鉢巡り

火口壁の緑もめちゃくちゃ綺麗ですが、この断崖絶壁に落ちたら笑えないので火口側にだけは転ばないように注意が必要です。

八丈富士から見る八丈小島

八丈小島も真正面に来ました。

八丈富士。絶景のお鉢巡り

終盤になると火口の樹木がより鮮明に。これはヤマグルマの純林。本当に緑が美しいです。

八丈富士。絶景のお鉢巡り。

一周約1時間ほどで火口をぐるっと一周、絶景のお鉢巡りが終了です。

山頂付近は天気の変動が激しく風もとても強いです。お鉢巡りは足場が悪い箇所も多いので無理のないハイキングを楽しんでください。

一緒に立ち寄りたい 浅間神社

八丈富士 浅間神社の鳥居。神秘的な空気。

最初のお鉢巡りの分岐点から火口へと下っていくと、八丈富士の火口内にある浅間(せんげん)神社へ行くことができます。

八丈富士 浅間神社への道のり。ジャングルのような道を行く

ジャングルのような道を進んで行くこと10分で鳥居を発見。鳥居の奥には小さな祠と名前や願い事が書かれた丸い石がたくさん置かれています。

八丈富士 浅間神社に奉納される玉石とそれぞれの願い事。

この浅間神社は、参拝する前に横間海岸で拾った”玉石(丸い石)”に願い事を書いて奉納すると願い事が叶うと言われているんだそう。
皆さんそれぞれ色んなお願いをしている模様でした。
訪れる際は、ぜひお願いをしてみてはいかがでしょうか^^

さらに奥から火口内にある通称”小穴”と呼ばれる直径約80m・深さ約60mの陥没地も覗くことできます。

中央火口丘へも行くことが可能

八丈富士。中央火口丘へ

せっかくなので中央火口丘へも行ってみます。(悪路で危険な為あまりおすすめはされていないそう)
来た道を戻り、浅間神社とは逆の道へ。

八丈富士 中央火口丘への道のり。緑のトンネルをいく

わりとこちらもジャングルのようで道も分かりづらいところがいくつか。視界も囲われていて悪く、足元はぬかるみもあるので注意が必要です。
一人だとなんとなく心細い道を赤いテープや石看板を目印になんとか進んで行くと、上から見えた真ん中の池(確証はないですが)までたどり着くことができました。

八丈富士 中央火口丘終着地点の池。

水は澄み切っている様子。水辺は苔が群生していて湿地になっています。
山頂付近と比べ風はとても穏やかで、下からお鉢巡りをしている人達の小さな影が見えました。

八丈富士 中央火口丘からお鉢巡りの人たちを見上げる。

どこからともなく
やっほ〜
やっほ〜〜
と叫び合う人たちの声が響き渡りなんだかほっこり。
こんな絶景みたら叫びたくなりますよね。うん、わかります。

暗くなると危険なので、日が暮れる前には下山する様に。これで八丈富士登山のフルコースが終了です!

火口内は国立公園特別保護区に指定されています。指定されている道以外の散策は危険な場所もあるので行かないように

また最後になりますが、八丈富士登山・三原山登山の際には登山届けが必要となります。登山口にも設置されているQRコードを読み取るとスマートフォンからメールを送ることができるので、遭難事故防止の為、必ず出すようにしましょう。

登山届の詳細はこちらから
(八丈島観光協会HPより)

八丈富士登山で
忘れられない旅の思い出を

大阪トンネルから見た八丈富士
大阪トンネルから見た八丈富士

八丈富士は山頂付近は雲がかかってしまうことが多いのですが、晴れた日のこの絶景を見れたらきっと忘れられない思い出になります。
登山の後は島内にたくさんある温泉で癒されたり、海に沈む夕陽を眺めたり。
まだまだ自然を感じられるスポットや美味しいグルメが八丈島にはたくさんあります。
また東山である三原山も、八丈富士とは違う魅力のある山です。人が少なく静かな山歩きが楽しめるのでそちらもおすすめです。

八丈富士登山のポイント

・登山届を出すこと
・山頂付近は天候が変わりやすいので注意

・お鉢巡りは足場が悪いのでスニーカーで
・風が強い時は無理せず引き返すこと
・絶景に気を取られ滑落注意
・山は気温が下がるので、夏でも羽織るもの用意
・肌は露出させない(虫や藪対策)
・水場も日陰もないので、水分も必須

マナーを持って、絶景の八丈富士登山を楽しんで下さい^^

-八丈島, 東京, 関東エリア
-,